「転売が何故増えたのか」という話

転売

転売行為とは

ここ数年、新しいものや人気商品が争奪戦となり、
ネットオークションやフリマサイトで高額で買うしかない、という事象が起きています。
通称「転売」ですね。

昔は転売行為はなかったのか。

では今から10年前に転売行為が行われていなかったかというと、
そんなことはありません。

私は20年前からヤフーオークションを売り手、買い手、
どちらの立場も経験しているのでわかりますが、
10年前にも普通に転売行為は行われていました。

ではなぜ急増したのか、というと「誰でもスマホを持つようになったこと」と
「フリマサイトの登場」の2つです。

昔はハードルが高かった。

10年前にオークションをやるにはハードルが高かったと思います。
代表的なオークションサイト、というか
実質一つとも言えたのが「ヤフーオークション」でしたが
パソコン前提の画面構成でしたし、出品には実質ヤフープレミアムという月額プランが必須、
その上、写真をパソコンに取り込むためにデジカメかスキャナが必要でした。

元々パソコンが趣味でないと、出品するための環境づくりで投資が必要なレベルといっても
過言ではなかったと思います。

では今は?

今は誰でもスマホを持っていますし、フリマの代表格である「Mercari」を使えば
バーコードをスマホで読み取って、写真もスマホでとって出品すれば、
手間はほとんどかかりません。
(正直、よくここまで自動化したものだと関心します)

その上、人気商品の情報などは簡単にスマホで手に入りますので、
非常に転売が行いやすい環境になっていると思います。

何故少ない利益でもやる人がいるのか

私は自分が使用したものをどんどん出品するタイプの人間です。

例えば、SONYのWH1000-XM3やデジカメのレンズなど、
使ってみたいものを安く買って、微妙だったらすぐに売る、ということに使っています。
こうすることで、例えばレンズをレンタルすると5,000円かかるのに
1年使って保証書とともに売れば、差額5,000円、みたいなこともよくあります。

事実上、1年間5,000円でレンタルしたようなものですね。
もちろん、大事に使わないといけないし、箱や保証書は残しておく必要があるので
手間がかかるといえば手間はかかります。

そんな私から見ても、転売に関しては「よくこんな利益でやるな・・・」と
思うことが多々あります。

どういうことかというと、仕入れに5,000円かかる商品を6,000円で売っている場合です。
「Mercari」を例に出すと、販売手数料で10%持っていかれるので、
6,000円で売れた時、売上となるのは5,400円です。

そして、そこから送料が引かれます。
例えば今回は「ゆうパケット」を使ったとすると、送料は200円となり、
実際に販売者が受け取る金額は5,200円です。

つまり設けは200円です。

もっと高値で売るつもりが、売れなくてそうなるパターンもありますが、
最初から1円でも高く儲かれば良い、という層もいます。

私はオークションをする上で、写真を撮影する手間、文章を書く手間、
配送のために持ち込む手間、を考えると2,000円以上は返ってこないとやる気がしません。

これは自分の時間にそれ以上の価値があると考えているからです。

でも、今の日本、働きたくても働けない人がいたり、
働いていてももっとお金が必要な人がいます。

残業しても見込み残業制度を取り入れている会社が大半なため、
残業しても稼げないし、だいたいそういう会社は副業禁止です。

ではどこで稼ぐかというと、転売という行為を選択する人が多いのではないかと考えています。

次回は、メーカー側で何故転売行為をとめないのか、を書きたいと思います。

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